北ホランド州のホールン・メデムブリク・エンクハイゼンと、アルクマールへの一泊旅行の記録です。ミュージアムカードが大活躍でした。
蒸気機関車と船
今回の旅行は4月中旬、目的は『蒸気機関車でチューリップ畑の中を走ること』でした。
アムステルダムから北に電車で30分ちょっと、ホールンという町があります。そのホールン駅のすぐ隣に『ホールン=メーデムブリク蒸気トラム保存鉄道』という動く博物館があります。
ホールン(Hoorn)~メデムブリク(Medemblik)間を蒸気機関車、メデムブリク(Medemblik)~エンクハイゼン(Enkhuizen)間を船で移動することができます。往路と復路でそれぞれ蒸気機関車と船のどちらに乗るかは選べますし、どちらかを片道だけ乗ることも可能です。
今回私たちは、往路:蒸気機関車、復路:船のルートを選びました。
蒸気機関車:ホールン⇒メデムブリク
10:40にホールン駅を出発し、途中のウォホヌム駅で15分の休憩をはさんで、12:05にメデムブリクに到着というスケジュールです。
客車は木製の座席の車両、布張りの座席にテーブル付きの車両、カフェ車両などがあります。オランダ名物のパンケーキが車内販売でやってきたり。車両間やデッキへの移動も自由で、検札では紙の切符切り体験もさせてもらえました。
肝心の、目的だったチューリップ畑ですが…時期が早すぎました!どこも開花前や、開花し始めという感じで。オランダのチューリップの見頃は4月中旬~下旬ということですが、4月に入っても寒い日は続いていたこともあり、今年は遅めだったのかもしれません。残念…。
それでも車窓からののどかな景色はたっぷり堪能できました。野ウサギがピョンピョンはねている姿も見えました。昔ながらの風車が左の方に見えてきたら終着駅はすぐそこです。
到着後、復路の出発時間までは1時間ちょっと。駅近くのパン屋博物館に立ち寄り、その後お店で昼食を確保しているうちにすぐ時間になってしまいました。ミュージアムカードを使える施設は他にもあり、機関車から見えた風車のお店も気になるし、どこに行きたいかは狙いを定めていった方が良さそうです。
船:メデムブリク⇒エンクハイゼン
13:20にメデムブリクを出発、14:50にエンクハイゼンに到着というスケジュールですが、少し手前のザイデル海美術館というところでも降りることができます。
出発前に昼食を確保していましたが、船内2階がカフェフロアになっているのでそこでゆっくり食べても良かった感じです(持ち込みの食事はデッキで、と乗船時に注意を受けました)。
ザイデル海美術館で下船し、ぐるりと巡ってからエンクハイゼンの町を歩いて駅まで向かいました。途中、ボトルシップ博物館もあったので立ち寄り。
ザイデル海美術館は、昔の漁村を再現・保存している感じのところ。風車での灌漑の様子を見られたり、サバなどの魚の燻製を見て食べられたり。当時の家やお店の中の様子も見ることができました。
ボトルシップ博物館は、館内に所狭しと大小様々なボトルシップ。元々は、船乗りさんが航海中に飲み干した酒瓶を使って暇つぶしに作ってたものだとか。①瓶の外で組み立てる②帆をたたんだ状態で瓶の中に入れる③帆を立てる、という工程を初めて知りました。てっきり長いピンセットとかでちまちまと瓶の中で組み立ててるものかと思ってました。
オランダチーズについて学ぶ
2日目は、アルクマールの街に行きました。前日に全力を出し切ったこともあり、少しお疲れモードでもあったのでこの日はゆっくりめです。
アルクマールは、エダム・ゴーダと並んでオランダの3大チーズマーケットが開催される街のひとつです。3月下旬~9月下旬の毎週金曜日の10:00~13:00に、昔ながらのチーズ取引の様子が見られるそうです。今回私たちが訪れたのは金曜日ではなかったので、実際の様子は見られませんでした。
その分、チーズマーケット広場のすぐ横にあるチーズ博物館で、オランダのチーズの勉強をしてきました。
1階がチーズやチーズにちなんだグッズのお店で、2階以上が博物館になっています。入館時には一口サイズのチーズがもらえました。ところどころゲームもあったりと、こどもたちも楽しめた様子でした。オランダチーズの歴史や工程についての映像は、なんと日本語バージョンのものもあるとのことでそれを流してもらい、よくよく理解できました。
余談
機関車からチューリップ畑を…というのはかないませんでしたが、電車に乗っているとところどころでチューリップ畑を見ることができました。
太陽が全然出ずに寒くて震えたり、線路の不通で帰るのに通常の倍近く時間がかかったり、オランダらしいトラブルもありましたが、突如現れるこんな風景に癒されつつ過ごしました。
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